東京都の待機児童数ゼロは14自治体です。
他の自治体では待機児童ゼロに向けて保育園の増設などを行っていますが、ゼロになるまでにはまだまだ遠い自治体も多く存在しています。
東京都の待機児童の一番多い地域は全国的にも待機児童数が多いことで有名なあの自治体でした。
また、待機児童の少ない地域はわかりやすいように23区内と23区外に分けて紹介します。
平成30年度はなんと待機児童がゼロになった23区内の自治体もありました。
その自治体の取り組みについても合わせて紹介します。
待機児童が一番多いのは世田谷区
待機児童が多い地域の特徴として、就学前人口が多いことがあげられます。
東京都内で一番待機児童が多いといわれているのが世田谷区です。
東京都の報道発表資料によると、世田谷区の就学前人口は平成30年度で4万4304人です。
この人数は東京23区の中でもダントツです。
また、待機児童が多い理由について世田谷区によると、共働き世代が多く保育施設のニーズが増加していることがあげられるそうです。
世田谷区の待機児童数は全国的に見てもかなり多く、常に待機児童数はトップ3を争うほどです。
待機児童数を減らすため、世田谷区は保育園を増やすなどの施策を実行しました。
その結果、平成30年度は486人とピークから約3分の1程度まで減らすことができました。
それでも23区内ではまだダントツの待機児童数で、保育園の整備など、保育園未内定者へのケアがまだまだ急がれる状況です。
東京都23区内で待機児童が少ない地域
では、逆に東京23区内で待機児童数が少ないのはどこでしょうか。
東京都の発表によると、平成30年度で待機児童が少なかったのは千代田区、杉並区、豊島区です。
その人数はなんと0人です。
統計を見ると、杉並区が平成30年度に入り待機児童数をゼロにすることができました。
就学前人口は2万5801人と23区の中でも多めである杉並区がなぜ、待機児童をゼロにすることに成功したのでしょうか。
杉並区は待機児童をゼロにするための政策として、保育施設や小規模保育事業の整備に力を入れました。
それだけではなく、保育園の未内定者を対象に認可外保育施設の個別紹介を行ったそうです。
そうした丁寧かつ精力的な活動を行った結果、待機児童数をゼロにすることができたのでしょう。
また、認可外保育園に通う幼児を持つ養育者を対象に原則全額補助の補助金制度も杉並区は行なっています。
認可外保育園に入れるのをためらう保護者もいるかもしれませんが、こうした行政のバックアップがあれば安心できるのではないでしょうか。
待機児童を減らすためには、こうした行政との連携、相談も不可欠でしょう。
東京23区以外で待機児童が少ない地域
東京23区以外で待機児童が少ない地域はどこでしょうか。
東京都の発表によると、福生市や日の出町など23区から離れた市町村で待機児童ゼロが目立ちます。
特に福生市は共働き、子育てしやすい街として上位にランクインするほど人気の街です。
保育サービスの利用割合も57.7%と高めの数値を誇っています。
都心からは離れていますが、子育てのことを考えると郊外に住むのも一つの考え方ではないでしょうか。
まとめ
東京都内で一番待機児童数が多いのは、ピークより減ったとはいえ世田谷区が1位でした。
待機児童の現象とは反対に未就学世代が増え続けていることもあり、ゼロになるまでにはまだまだ時間がかかりそうです。
23区内では杉並区が待機児童ゼロを達成することができました。
保育園の増設をはじめ、未内定者への認可外保育園への紹介などの充実したサポートを受けることができます。
通勤、通学の利便性等を考えるとやはり23区周辺の地域も待機児童が多い傾向があり、都心から離れるほど少ないです。
福生市など、子育てしやすい街でも待機児童がゼロになっているので、ぜひ引越しも検討してみてはいかがでしょうか。